地震予報
関東地震のような大地震の予報はこれまてほとんど不可能とされてきましたが、長野県の松代地震の観測や、新しい計器類の考案によって近年では予知の可能性に期待がかけられるようになりました。しかしなお不安な要素もまだ多く、松代群発地震のような地震と、関東大地震級の地震とは、地震の質が違うらしいということもあります。前者は、マグニチュード6、最大震度もV程度までで、地震の起った範囲も後者よりせまく、小規模です。関東大地震級の場合、果して前駆的な徴小地震が的確にキャッチされうるのかどうかの疑間もあります。しかし観測の新技術としてはレーザー距離計、傾斜計、深井戸観察の方法などが次々に登場してきたために、地震予知連絡会、気象庁、東大地震研究所、建設省国土地理院などが集まって、東京、和歌山、東海の三地域を特定観測地域に指定し、地震予知の情報交換をおこなうものでは地震予報の見通しがつきそうだとみています。

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