震源分布斜面
日本列島のような環大平洋造山帯にある陸地は、プレートテクトニクスの説により、大平洋底のプレートが大陸のプレートの下に30度から45度位の角度でもぐりこんでゆく真上にあります。このプレートが日本列島の横腹を圧迫しながら潜入する時、接触面に歪みが生じ地震エネルギーが蓄積すると考えられる。したがって地震の震源は日本の大平洋岸から日本海岸に直って深くなるように分布します。これが震源分布斜面と呼ばれるもので、震源の深さは太平洋岸では数10キロ程度、日本海沿岸では数100キロに及びます。
大平洋底のプレートが日本列島の地殻の下に潜り込む過程で、列島の地殻はある期間は少しずつ一緒に引きずりこまれて行きますが、弾性限界近くに達すると急激にはね返って元の位置に戻ります。このような動きを想定すると、間欺的な大地震が主として日本の大平洋岸ぞいを震源として起ることが説明できます。測地観測のデータもこのことを実証しているので、弾性反発説は地震のメカニズムを解明する一つの説となっています。

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