地殻運動

地殻とは、地球の表面付近を構成している物質の部分を言い、それよりも内部の物質と比べて、構造、成分、物性などの上に画然たる違いを有します。地殻全体の厚さは、ほぼ数10キロメートルと考えられ、表面に近く主として陸地を構成している部分、シアル層と、深所にあってシアル層をのせている部分、シマ層とに分かれます。地穀内部で部分的な密度のアンバランスから起る物質の移動やマグマの流動などに原困して地表が上下、左右に揺り動かされると、地殻運動となります。運動の速度は普通、人間の一生ではほとんど気づがれないほど遅いもので、検潮儀による海面と陸地との相対変動量、例えばスカンジナビア半島で一年間に最大1センチからの隆起の測定、あるいは水準測量によってはじめて地殻運動を直接認識しうるにすぎません。大地震の際には地表に一瞬にして数メートルの食い違いが生ずることがありますが、これは地穀運動の特例的表現といえます。

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