造陸運動・造山運動

造陸運動とは地殻運動の一つで、造山運動と比較して運動の速度のはるかに遅いもので、数千万年のオーダーで継続すると考えられます。その間に地表に加えられる侵食作用は、隆起しようとする土地をたえず削りつくすために、山地が生ずることはありません。世界の地質構造上、いわゆる安定地塊と言われるカナダやシベリアの大陸において、この種の運動が起っていると考えられています。
造山運動も同じ地殻運動の一つで、比較的速度の早い断層や褶曲を伴う運動です。早いといっても、大地震とともに発生する断層運動の際の一回の最大運動量が数メートル程度で、それが同じ場所で繰返される頻度はおそらく数100年または数1000年に一度だと考えられます。それでもこの程度の速さで、ある場所の土地が隆起をつづけると、河川の侵食作用はその土地を削りつくすことができずに、高い山地として残り、数千メートルの山さえできます。造山運動の原困としては、地殻内部の熱による対流、主としてシマ層の物質中に起ことが地表付近のシアルを押しあげるという説、対流説が有力です。造山運動の起る場所はいわゆる造山帯に限られ、日本列島を含む環大平洋地域はその好例です。

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