断層

断層とは地殻内部で生じた歪みが、地層あるいは岩石、火成岩のマッスを断ち切る現象で、一般的には平面に近い切断面により両側の地層または岩石がそれまでの位置より互いに食い違うことになりますが、その速度は極めて遅いのが普通で、たとえ一回で1メートルの垂直変位置をもたらす地震断層が、100年ごとに同じ場所で起こっても1万年で100メートルの落差であり、その100メートルの差は一万年間の風化と浸食により崩されて100メートルのままで残ってはいません。よく海岸や河岸に垂直の急崖がそびえているのを断層と誤る人がいますが、それらは海の波か河川の水の浸食で下から削られた結果、上部の崩壊によって生じた単なる浸食崖です。真の断層崖はそのような崖とはならず、数千年ないし数万年の長い年月を経た山地の斜面となって判別されるにすぎません。

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